Project

Living Design Award 2021 / Trophy

THE UNIVERSITY OF SHIGA PREFECTURE School of Human Cultures Department of Living Design
/ 2021


/ 支えること
/ 動かすこと
/ 守ること

見せるためのカタチではなく
見られるためのカタチではなく

役割を果たすための姿。


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『背骨』

滋賀県立大学 生活デザイン学科 24期生 卒業制作優秀者 3名に授与されたトロフィー。

大切な神経の束を保護し、体を支える柱となり、体を動かす機能をもっている背骨。人が健康に生きていくために、背骨は大きな役割を果たしている。やりたいことをやっていくためにも、まずは健康でいることが大切だと年齢を重ねるごとに感じてきた。
今、形が定まらない不安定な姿であったとしても、この先、美しい姿勢で立ち進み頑張ってほしいという思いを込めて計画を進めた。

受賞者は、この歪で尖ったトロフィーをはじめて手にした瞬間、ずっしりとした重みと、手に刺さるような痛みを感じることだろう。その感覚は、健康でいる時には感じることのない突然の体の痛みや不自由さかもしれない。
だが、苦痛にもなるその感覚さえも、卒業の喜びと栄誉を称えるその瞬間では、自分のこれまでの頑張りや、これからの希望、それぞれにしかわからない様々な思いを、体感として記憶に刻み込むための心地よい刺激となってくれることを願った。

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このトロフィーは背骨をモチーフに制作している。人間の背骨は、頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎、尾骨を加えた通常32〜34個で構成されていることから、各骨をイメージした多角形のプレートを無作為に積層させて形を作ることを考えた。
プレートは、繊維強化モルタルと透明エポキシ樹脂で製作した32枚、モルタルに真鍮ブロックを埋め込んだ台座1枚を含めた合計33枚、頭脳であり顔となる受賞者の氏名が入った真鍮メダル1枚を頂部に積み重ね、合計34パーツの積層で形を作っている。各プレートを神経となるφ6mmの真鍮シャフトで貫き、台座とメダルで回転する程度に束ね一体化させた。
頭と重心が神経で繋がる、その細い神経を硬い骨が保護する、神経が軸となりプレートが積層されることで強度を持つ構造とした。プレートは、外層は繊維強化モルタルで製作、内部に青色で淡く染色した透明エポキシ樹脂を流し込み成形している。プレート上面は、液体樹脂の界面張力の形をそのまま残した仕上げにすることで、液体の流動感や潤いの表情を表現していた。

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背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー

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//Box

背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー

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//Concept

背骨トロフィー

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//Plan

背骨トロフィー

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//Process

背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
背骨トロフィー
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