『未完成の完成』
完成されたものと、未完成のもの。
未完成のものは、まだ作り手に近いところにあって、
完成されたものは、使う人の元に届いたもの。
完成という概念を手放した時、
作り手は、どこまで進めば良いのだろうか。
作り進める過程で、さまざまな色、形、感触が
生まれ、消え、モノが変化を繰り返す。
その一つひとつの状態に、今一瞬にしかないカタチが潜んでいる。
それは、「良い」とか「悪い」とかではなく、
作り進むための、思考の痕跡として残された、
記憶のカタチとしての魅力を持っているような気がする。
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Study modelは、ボール紙、ポリウレタン樹脂、瞬間接着剤、身近にある部材を用いて作られています。
完成図は描かず、思いつくままに形や用途を考えながら即興で製作しています。